片頭痛が辛い場合、鎮痛剤やトリプタンの服用が多くなり、薬物乱用頭痛が大きな問題になります。このような場合、鎮痛薬ではなく漢方薬を治療補助薬として活用し、治すことが可能です。
また、副作用で鎮痛剤、トリプタン、片頭痛予防薬を使いにくい思春期の子どもでも漢方薬は使えます。漢方薬(五苓散と呉茱萸湯)の同時投与で頭痛発作は10分ほどで軽くなります。
片頭痛の前に「肩凝り」「首凝り」やあくび、だるさも同時に伴っていることが多く、この頭痛が起こりそうな予感がしたタイミングで内服することが効果的です。
子どもに多い頭痛と腹痛が同時に起こる場合は(腹部片頭痛)、漢方薬で症状が軽快すれば診断がつきます。漢方薬は、小児・青年期、妊婦、授乳中の女性でも安心して服用が可能です。
このように漢方治療は、急性期の頭痛の緩和と同時に内服すれば体質改善が進み、発作が減って、予防効果も得られます。
(マイタウン 2022年1月号掲載)