-ナン・スタディ(修道女・研究)-
75歳から実に106歳までの678人の修道女本人の承諾を得て始まったナン・スタディ(ナンは修道女の意味)は、アルツハイマー病の解明のための疫学研究である。
シスターたちは、規則正しい生活を送り、残された記録を提供し、脳機能や記憶力のテストを受けそして神に召された後の献脳に同意し、「ナン・スタディ」は世界に名だたる研究になっていきます。
1997年の報告では、シスターマリーのことが紹介されています。彼女は678人の中でも認知機能は優秀な成績で、101.7歳で亡くなられる半年前の成績でも異常ありませんでした。しかしながら驚くべきことに彼女の脳を調べると典型的なアルツハイマー病の脳を示していたのです。すなわち、マリーの脳はアルツハイマー病に罹患はしていたのですが、発症には至らなかったことになります。この実例より日々楽しく、明るく、好きなことに積極的に取り組んでいれば、自然と脳は鍛えられ認知症は避けることができるかもしれません。
(マイタウン 2019年6月号掲載)