ズキンズキンと痛む慢性頭痛の人は、仕事や家事の効率が下がり、症状がひどいときは寝込むなど、日常生活に支障を来します。 このような辛い経験をすると不安が募り、頭痛が起こりそうだと感じると、すぐ頭痛薬を服用してしまいがちです。 長期間にわたり頭痛薬を月10日以上服用している場合は、頭痛薬の使用過多による頭痛(薬剤乱用頭痛)を起こしている可能性があります。
この頭痛は働き盛りの女性の4%に見られ、仕事や子育てに追われて休むこともできずに頭痛薬を頻用する例が多いと思われます。
薬物乱用頭痛は適切に治療すればコントロールでき、新薬(抗CGRP抗体薬)の有効性も報告されています。 治療の過程ではさまざまな症状を乗り越えなければなりませんが、大多数で改善が見られます。
しかし、再発例も多いので、頭痛専門医と相談しながら、各自に適した治療法を見つけていく必要があります。
(マイタウン 2022年6月号掲載)