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新しい認知症診断―アルツハイマー病

高齢化がすすみ90歳以上の長寿者は増えています。このような高齢者では、健康な人と比べて認知症との境界が曖昧になり区別することが困難になります。
100歳以上では、認知機能が正常である方がまれです。単純にいうとほとんどの人が他の病気で亡くなる場合を除くと百歳までにアルツハイマー病(AD)を発症すると考えられます。ADの発病原因は、脳内にアミロイド蛋白やタウ蛋白が蓄積し神経細胞を破壊するからです。これらの蛋白質の蓄積は40歳代以降に始まっていてADを発病するまで20-30年の歳月を要することが分かっています。今までの認知症の診断は、病歴と臨床症状をもとに行なわれていました。従って認知症状の低下が認められない場合はADと診断されませんでした。患者さんが亡くなった後の脳の解剖で、大量のアミロイドタンパク質によるプラーク(老人斑)やタウ蛋白質の変化が脳内で確認されて初めて、ADであることが診断されていました。

その後診断技術は進歩し、これらのタンパク質の蓄積を新しい診断技術で早期診断が可能になってきました。①髄液検査でタウ蛋白の測定する(2012年より健康保険でもできます)②アミロイドイ蛋白をPET検査で画像診断する③PET検査やSPECT検査で脳血流を測定し特徴的な血流低下のパターンを調べることができます、③MRIによる側頭葉、頭頂葉の特徴的な萎縮パターンで早期診断が可能になってきています。

米国立衛生研究所(NIH)では診断技術の進歩をとりいれて、27年ぶりにアルツハイマー病(AD)の診断基準を改訂しました。ADを無症候期、軽度認知症、認知症と3期に分けて診断します。日本でも[オレンジプラン]という認知症施策推進5か年計画が平成25年から29年にかけて始まります。新しい画像診断や髄液検査を駆使して早期発見、早期対応する政策が始まりました。これからの認知症に対する新しい考え方は、誰でもが発病すると考えられる認知症は、「誰がではなく、いつ発病するか?」が問題であり、早期診断、早期治療を目指す時代になってきています。


A:アルツハイマー病の人の脳
B:健康な人の脳

(マイタウン H.25年10月原稿)

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